台湾の李登輝前総統が「日本文化を擁護した」として台湾の野党政党から抗議を受けたそうである。以下はその記事。
■台湾野党、「日本文化擁護」と批判 李前総統の和装写真
中央通信によると、親日派の李登輝前台湾総統が日本の人気格闘漫画の登場人物に扮装(ふんそう)した和服姿の写真を、自ら主宰する学校のウェブサイトに近く載せようとしたところ、野党の候補者から16日、「日本文化擁護だ」と批判の声が上がった。
批判したのは、中国との統一に前向きな台湾野党、新党の立法委員(国会議員)選挙(12月投開票)候補者。
李氏の政策集団「群策会」によると、李氏を支持する若者グループが李氏の「熱血校長」ぶりについて、台湾でも人気がある日本の格闘漫画の登場人物に似ているとして、宣伝用に紋付きはかま姿の李氏の写真をウェブサイトに掲載することを提案、李氏も承諾したという。
これまで「日本の植民地主義を合理化している」などと李氏を批判してきた最大野党、国民党も今後、李氏の“コスプレ写真”に攻撃を仕掛ける可能性がありそうだ。(共同)
(産経新聞 2004年11月17日)
抗議した野党というのが中国との統一に前向きな野党だそうだから、反日的な思想を持っているだろう事は推測できる。ただ、それにしても日本文化を擁護したことが抗議の対象になるということ自体異常である。世界中でこんな事が抗議の対象になるのは中国と朝鮮半島(あとフランスもか?)くらいである。
で、李登輝前総統が何をしたかというと…
何と「江田島平八」のコスプレをしていた。
これにはさすがに度肝を抜かれた。けっこう茶目っ気のある人だと改めて思わされた。
しかも、他の奴らはバッタもん臭いのに、李登輝前総統の貫禄だけは江田島のそれに近い。がっしりしたあごや面長の顔なども確かに似ている。
ご存じない方にかいつまんで説明しておくと(詳細はこちらなどを参照のこと)、この江田島平八とは宮下あきらの名作『魁!!男塾』において、男の中の男を作りあげる真のエリート校「男塾」の塾長というキャラクターである(ちなみに、「男塾」とは真の男を作るという名目の下、全国から選りすぐりの不良をかき集め、時代錯誤な軍事教練と度を超すしごきに明け暮れるという無茶苦茶な謎の組織である)。正直、江田島平八について語り出すときりがないので、彼の偉大さを示す逸話を一つだけ取り上げておく。江田島は先の大戦にも従軍していたが、敗戦直後時の米国大統領は「EDAJIMAがあと10人いればアメリカは日本に負けていただろう」と言わしめている。
台湾野党の候補者は、李登輝前総統が江田島のコスプレをしたのは(「男塾」が戦前の軍事教練などをやっていたりすることに引っかけて)戦前の日本の軍国主義を正当化している、などと批判したそうだが、これはそんなぬるいことを訴えたものではないのだ。
李登輝前総統が江田島のコスプレをした(させた)真のメッセージは、
李登輝があと10人いれば台湾はとっくに独立していただろう
(下手したら中国本土も民主化されていたかも知れない)
というところにある。この批判者とやらには、江田島平八と李登輝を舐めるな、と言ってやりたい。
ってか、こんなことに一々食ってかかる事自体、己の頭の悪さと器の小ささを露呈させるだけだとは思わないのだろうか(それがわかればこんな事言わないか…)。
と、他国の野党候補者を笑ってもいられない。昨日(2004年11月17日)放送の「トリビアの泉」(フジテレビ系列)で、「国会で三浦友和がアイドルかどうかを議論したことがある」というのをやっていたからだ。
確かJTがまだ専売公社だった頃、タバコのCMに三浦友和を起用したことについて社会党の議員が「アイドルをタバコのCMに起用するのは青少年にとって悪影響を及ぼすのではないか」と当時の厚生大臣に質問した、というような内容だったと思う。厚生大臣は「三浦友和はすでに山口百恵と結婚している。既婚者は若者のアイドルではない」というマヌケな答弁をし、これに対して社会党の議員は更に「三浦友和は結婚していても魅力的であり十分アイドルだ」というような更にマヌケに輪をかけた切り返しをしたそうだ。
社民党の先輩がこうなら、後輩がパフォーマンスに走る中身のない者になるのも当然であろう。国会議員の仕事は「総理!総理!総理!」と無駄に人を呼ぶことでも無ければ「疑惑の総合商社」などといかにも風刺の効いたようなフレーズを口走って返り討ちにあうことでもない。
適当なことを言う政治家は以前にも取り上げた。民主党の現党首・岡田克也は中国に阿った発言をするかと思えば、党内の右派にせっつかれて国防を意識したことを言ったりとその発言が安定しない。大体、安全保障などの基本的な政策についてさえ合意が形成されていない烏合の衆が本気で政権を狙っていること自体国民を馬鹿にた話である。「次の内閣」などとごっこ遊びに興じる前に、やるべき事がたくさんあるはずだ。
野党というのは、必然的に与党の揚げ足取りや意味のない攻撃・反対のための反対といった無益な行為(パフォーマンス)に走りがちな性質を有してしまうものなのかもしれない。しかし、そういった傾向を自覚して注意できない政治家には野党議員としての価値がないのも事実である。また、そういう政治家のパフォーマンスばかりを追いかけているマスコミも同様に報道機関の価値が無い。
政治家もマスコミ業界も、ええとこの大学を出た人が集まっている割にはアホばっかりというのは一体何故なのだろうか。不思議でならない。
《オマケ》
批判されたのかネタとして放送されたのかは知らないが、アップで見ると李登輝前総統の眉毛が濃く描かれているのに笑ってしまった。
(了)
《関連記事》
・ダメなもの「無教養な政治家」
《参考文献》
・宮下あきら『魁!!男塾』(集英社文庫)
《リンク先》
・「台湾野党、「日本文化擁護」と批判 李前総統の和装写真」
『Sankei web』
・フジテレビ「トリビアの泉」
・『JT』
・辻元清美『つじもとweb』
《トラックバック送信先》
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・A.Yotti「タイガー首位発進。賞金王争いの二人はなぁ・・・。」
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