発端となった「30年発言」について
一応簡単にではあるが経緯を追っておく。
■イチロー発言でWBC一気白熱…韓国“挑発的だ”
「30年は日本に手は出せないな」
“30年は日本に手は出せないな”という勝ち方をしたい−。WBC日本代表のイチロー外野手(32、マリナーズ)の発言に、韓国代表がライバル心をムキ出しにしている。アジア予選1位通過を狙う韓国のメディアもイチローには敏感な反応だ。30年は不遜(ふそん)か、それとも妥当な年数か。
韓国メディアが地元で批判的なトーンで報道したのは、イチローの21日の公式会見での発言。
「ただ勝つだけじゃなく、すごいと思わせたい。戦った相手が“向こう30年は日本に手は出せないな”という感じで勝ちたいと思う」
韓国代表は日本代表とともに、福岡のヤフードームで合宿中。取材に訪れている韓国メディアは「30年発言」に、挑戦的なニュアンスが含まれていると色めき立った。翌22日には地元韓国で次のような報道があった。
『イチローが初日から挑発的な発言をした。イチローの韓国に対する挑発発言はオリックス時代にもあった』(東亜日報)
『韓国、台湾などと名指しにはしなかったが、優越感を表明したものと受け取られている』(スポーツ朝鮮)
韓国代表の主力選手たちも、韓国メディアの問い掛けを受け、イチロー発言に応酬。アジア予選での直接対決(3月5日、東京ドーム)を前に、場外舌戦の様相となっている。
昨季韓国MVPの孫敏漢(ソン・ミンハン)投手は、「イチローが全打席でホームランを打っても、いつも勝てるものではない。うちのチームをなめているようだが、必ず勝ってみせる。イチローは30年選手を続けるのか?」と燃え立った。
李炳圭(イ・ビョンギュ)外野手も、「これまで日本の野球がわれわれより上だと思ったことはない。韓国と日本は同じようなレベルなので、いつでも勝てる。アジアラウンドでは2位ではなく1位で本戦に行きたい。十分日本に勝てると思う」と、強気な発言が飛び出している。
一方のイチローは、24日の対12球団選抜との壮行試合第1戦後、30年発言について、「それくらいの勢いで勝ちたいということ」と真意を説明。この発言も韓国で報道された。
『イチロー、30年発言、特定の国狙ったものではない』(スポーツ朝鮮)
イチローの30年発言は、他意はないものとして一応理解されたようだが、実はその後もさらに尾を引いている。25日に代表に合流した韓国初の大リーガー、朴賛浩(パク・チャンホ、パドレス)は韓国メディアの取材にこうコメントした。
「30年発言は気にするようなものではない。牽制(けんせい)する気持ちから出た発言かもしれないが、そんな発言に代表選手たちが振り回される必要はない。大事なのは今度の大会で、30年後ではない」
ベテランらしく過剰反応することにクギを刺したが、その言葉の端々には逆にイチローへの意識ものぞかせている。
ただ、イチロー発言に対する反応は、韓国でもWBC注目が集まっている裏返しでもある。当初、海のものとも山のものともいえなかったWBCは、開幕を3月3日に控え、日本でもにわかに盛り上がりを感じさせるようになっているのも事実だ。
イチローの活躍は、日本代表の勝利だけでなく初めて開催される野球世界一決定トーナメントの成功に大きくかかわる事象にもなりつつある。場外舌戦よりも激しく、高いレベルの試合を見せてくれることを祈りたい。
ZAKZAK 2006/02/27
他にも色々当たってはみたが、大体こういうことらしい。
で、わからないのは、何でこれが『イチローが初日から挑発的な発言をした』『韓国、台湾などと名指しにはしなかったが、優越感を表明したものと受け取られている』となるかである。第三者的にみて異様なのはこの発言を以て自分たちに喧嘩を売ってきたように解釈できる韓国の自意識である。何だかチンピラが「何メンチ切ってんねん」と因縁を付けてきたようにすら感じる。当のイチローとしても、世界に向け日本野球の実力を見せつけてやろうと思っていた矢先に韓国から「俺たちを挑発してるのか!?」と想定外な反発を浴びて「?」と思ったのではないだろうか。
はっきり言って、日本も世界もそんなに一々韓国のことなんか注目していない。百歩譲ってイチロー発言が挑発的だとして、それに対して韓国が喧嘩を買ったとしても、喧嘩の買いすぎである。1しか売っていない喧嘩をどうして100も買えたんだろう?
今回もマナーの悪さはピカイチ
私は韓国戦は観ていないのだが、優勝の軌跡や"熱い"イチローを特集したVTRを観る度にびっくりしたことがある。2次リーグでの韓国戦でギリギリ取れそうなファールフライを捕れずイチローが叫ぶシーンである。
が、問題なのはそのファールフライが捕れなかったのが韓国のファンの妨害のせいなのである。ファールフライを捕れなかったイチローにそのファン達がざまぁ見ろとばかりに挑発していたのは日本でも見られそうな光景であり、(私としては不愉快だが)そういうのもアリなのかも知れないと割り切ることはできる。ただ、プレーを妨害するのは論外である。それは正々堂々とフェアプレーをしている自国の選手達にも失礼な全てをぶち壊す野蛮な行為である。
ファンの程度が低いのは以下の記事からも伺える。
■【WBC】イチローにぶつけた裴英洙が「烈士」扱い?
WBCアジア予選での隠された逸話が続々と公開されている。
5日の日本戦で裴英洙(ペ・ヨンス)がイチローの尻に死球を当てた事件にも後日談がある。以来、裴英洙は一部ネティズンたちの間で「裴烈士」と呼ばれている。
韓国代表チームの宣銅烈(ソン・ドンヨル)投手コーチは10日、「2死までは無難に切り抜けたため、マウンドに上がり“この次交代だ”と言ったら“わかりました”と言った。そしたら、その次のイチローに当てちゃったんだ」と話した。
続いて宣コーチは「でも実は内心、嬉しかった」と当時を振り返った。
当時、裴英洙がイチローに球を当てて以降、日本の打者は気後れし、韓国代表チームのベンチは雰囲気が良くなったというのが現場を見守っていたKBO関係者の証言。
韓火(ハンファ)から派遣されたトレーナーのチョ・デヒョン氏は「裴英洙の躍動的な投球フォームに相手打者がたじろいでいるのをはっきりと感じた」と話した。3−2で逆転勝ちした背景には裴英洙もいたわけだ。
フェニックス=キム・ナムヒョン特派員
『スポーツ朝鮮』 (強調引用者)
宣のこの発言が「逸話」として新聞に載るのである。韓国社会の程度の低さは推して知るべきであろう。
ファンもファンなら選手も選手である。
■勝つべきチームは僕ら イチロー=訂正
イチロー外野手(マリナーズ)が、野球人の誇りを懸けた戦いに完勝した。試合前の練習で告げられた初の3番で3安打、2盗塁、1打点。そして、これまでの2度の苦い思いを晴らすような6−0の勝利。しかし自らも含め、日本の選手が感情をあらわにして、韓国ベンチに向けてガッツポーズをすることは一度もなかった。
「当然でしょう。野球はケンカではない。そんな気持ちでした」。しかし、今大会における韓国選手たちの振る舞いには闘志をかき立てられていた。
例えば2次リーグで日本に勝利した後、太極旗をマウンドに突き立てた者がいた。この日、5打席目の邪飛を捕球した三塁手は、そのボールを打者のイチローに向かって投げつけた。それ以外にも敬意を欠く行為が連続。大好きな野球が冒とくされた、と強く感じていた。
本当の強さやプライドは、プレーそのもので表現すべき。少なくとも、イチローの固い信条は日本野球で培われたものだ。「勝つべきチームが勝たなくてはいけない。そのチームは当然、僕らだと思っていた。きょう負けることは、日本のプロ野球に大きな汚点を残すことと同じ」。
絶対に負けられない韓国との3度目の顔合わせは、イチローにとってアスリートの尊厳を守る“聖戦”でもあった。
そんな志に、日本代表のメンバーは完全に同調している。「本当にいい仲間ができました」。チームリーダーが、やっと満足げに笑った。
(サンディエゴ共同)
[ 共同通信社 2006年3月19日 22:10 ] (強調引用者)
よくぞ準決勝で勝ってくれたと日本代表に改めて敬意を表すると同時に、韓国のこの下品さが改まるまでもう試合をして欲しくないという思いが強くなった。
負けてからの後出しジャンケン
準決勝で日本に負けた韓国は「勝ち星も最多で、1次リーグ、2次リーグで日本に二度の勝利を収めているのに日本が決勝に行き、韓国が準決勝で姿を消すのはルールがおかしい」などと盛んに言っているようだ。
が、今大会の形式ははじめからわかっていたはずである。そこで要求されているのは、それぞれの段階(1次リーグ・2次リーグ・決勝トーナメント)で要求される各勝利条件を満たしていくことである。ここ一番で勝てなかったからといって自分たちが勝っている要素を持ち出すのは後出しジャンケンと同じである。
この手の後出しジャンケンの卑怯さは「交替可能性」を考えればすぐにわかる。もし日本と韓国の立場が逆だった場合、日本側が「ルールがおかしい」などと言い出したら韓国は何というだろうか。「そうだそうだ、日本の言うとおりだ。だから韓国としては決勝進出を辞退し、日本に決勝に出てもらう」とでも言うのか? 「負け惜しみである」として切り捨て、ルールを擁護する側に回ることだろうことは火を見るよりも明らかである。
終わりに
W杯のときはあまりのひどさに純粋な怒りを感じたが、今回に至ってはもはや呆れるばかりである。かつては嫌韓感情もあったが、朝鮮民族の価値観や思考を知るにつけ(これについては参考文献などを紹介しながらいずれ詳述したい)、ただただうんざりし、ひたすら関わりたくないとしか思わなくなった。
なのに韓国側はしつこく関わろうとしてくる。
■【WBC】KBO総裁、10月以降に韓日戦を希望
「プライドが傷ついた日本は再戦を断る理由がないだろう」
韓国野球委員会(KBO)の辛相佑総裁は22日、平和放送のラジオ番組に出演し、今年10月以降に韓日野球国家代表チームの再戦を行いたいと語った。
辛総裁はつかみかけたWBC優勝カップを逃し国民が残念がっているという司会者の言葉に対して、「KBOの次元で両国のプロ野球のシーズンが終了する10月以降に再戦する方向で検討したい」とし、「韓国にはドーム球場がないので日本側の意思が重要だ」と話した。
辛総裁は「今回惜しくも優勝を逃したが、実質的には韓国に2対1で負けたことを日本もよくわかっている」とし、プライドが傷ついた日本は再戦を断る理由がないだろうと語った。
(朝鮮日報)
ホントうざい。再戦を断る理由を一つ挙げておく。
選手・ファンともにマナーが最低。
W杯以降ヨーロッパ諸国は韓国との親善試合をほとんど拒否しているそうだが、日本もそれに倣うべきである(一番被害が大きいんだから尚更である)。
《追記》
それにしても、「韓国にはドーム球場がないので日本側の意思が重要だ」って、身勝手な再戦要求まで日本へのおんぶにだっこが前提ってどこまで図々しいんだろうと思う。そのような待遇を当然に受けられると思っている勘違いっぷりは、見ているこっちが恥ずかしくなる。もうお願いだから日本に絡んでこないで欲しい。
それに、日本は韓国と雌雄を決するために闘ったのではない。WBCの初代チャンピオンとして世界に日本野球の強さを証明するために闘ったのである。際どいところは何度かあったが、日本はその当初の目的を達成することができた。それだけである。
これについては『あんた何様?日記』に上手い比喩があったので、それをご紹介したい。
貴方方(だっしー注:韓国のこと)が言っていることは、ルールを無視して、
例えば、フルマラソンで、ペース配分せず突っ走り、
35キロ位まで1位だったのが、全力疾走がひびいてバテてしまい、
次々と後続に抜かれてしまい、最終的には10位にがた落ち。
でも「途中まで私が1番だった、私に金メダルよこせ」 と言ったり、
『クイズ$ミリオネア』で、14問目まで正解していたが、最終問題で不正解。
「14問目まで正解していたのだから、1000万円よこせ」と言っているのと同じですよ。
(名塚元哉「今後、30年は負け犬の遠吠えが続くのかね?」)
韓国は盛んに日本との勝敗にこだわるけれど、自分たちで「日本に勝ち越した!」「イチローの30年縛り発言を阻止してやった!」と喜ぶのは勝手だが、それを日本にまで押しつけてくるのは身勝手と言うものである。何で日本がそれに一々付き合って、韓国の価値観を共有しなければならないのか。
《追記2》
トラックバックを頂戴した「再戦!?」(注:トラックバックのタイトルは「立場の違いで思うことは違う」となっていますが、タイトルを変えられたようです)に以下のような記述があった。
10月以降に日韓戦案
ということで,韓国側から日本への再戦が申し込まれたようです.
それはいいのですが,その中で韓国野球委員会(KBO)の辛相佑総裁が
「実質的には2対1(2勝1敗)で韓国に負けたと、日本もよく分かっている」
といったことが日本では非難轟々のようですね.
でも,冷静に考えるとそういいたくなる気持ちも分かります.日本は韓国に負け越しているんですから.
もし逆の立場だったら,やっぱり同じようなことを思ってしまいそうです.
いや,立場ある人が公の場で言うことではないですが.
本来は同じアメリカが作った独善的ルールの被害者同士のはずなのに,利益を得た(というほどのものでもないけど)側が,損益を被った側の悔しさから出た言葉を非難するのはなんとなく気分がすぐれません.
やはりここは,勝者の余裕で再戦を受けて立ってあげたいですね.
どうせ日本の方が強いんですから,チンチンにして思い知らせてやればいいんじゃないでしょうか.
この意見については異論がある。
冷静に考えるとそういいたくなる気持ちも分かります.日本は韓国に負け越しているんですから.
もし逆の立場だったら,やっぱり同じようなことを思ってしまいそうです.
とあるが、似たような状況はアテネ五輪においてすでにあった。
覚えていらっしゃるだろうか。予選で一度は勝っているキューバ相手と三位決定戦をして負け、四位に終わった。ここでこの韓国の論法を持ち出すなら「予選で一度は勝っているんだからこれで五分だ」として実質的な三位決定戦の開催を要求するようなものである。
最初からそういうルール・システムで闘うのを前提とした大会だったのに、結果に納得できないからと言って後から自己満足のために相手方との試合を申し込む。これがいかに身勝手な振る舞いかはご理解いただけることと思うし、日本もこんなバカな提案はしなかったのはご承知の通りである。
そして、こういう身勝手を安易に受け入れることは、優勝国に勝ち越した事を以て「お前らのチャンピオンの地位はまだ『仮』だ。負け越している我々にきちんと勝って初めて真のチャンピオンだ!」という価値観を認めてしまうことになる。これはWBCの権威そのものを否定しかねないものであるし、それは同時にWBCにプライドを賭け真剣に臨んできた全出場国に対する無礼に荷担することを意味する。
もっと言えば、この手の後出しジャンケンのようなクレームと再選要求を認めてしまえば全ての大会が成り立たなくなる。どんなものにだってイチャモンは付けられるからだ。決勝が三番勝負なら2勝1敗でキューバが勝っていたかも知れないし、リーグ分けが違っていればドミニカやプエルトリコが優勝していたかも知れない。ルールの改善は次回に向けての解決すべき課題であり、それを今大会の権威否定に用いるのはお門違いなばかりか(繰り返しになるが)そのルール・システムのもとで全力を尽くして闘った全出場国に対して失礼である。
本来は同じアメリカが作った独善的ルールの被害者同士のはずなのに,利益を得た(というほどのものでもないけど)側が,損益を被った側の悔しさから出た言葉を非難するのはなんとなく気分がすぐれません.
ここでは議論の混乱がみられる。アメリカを不当に利する独善的なルールとは球数制限や予選リーグ分けなどのことであり、日本が負け越した韓国に一度勝つことで決勝に進めたラッキーはこれに含まれない。何となく釈然としない部分もないではないが(それはおそらくリーグとトーナメントの混合制度からくる混乱であり、平たく言えば各段階での勝利条件の変化に頭がついて行っていないだけ)、逆の結果(日本が勝ち越していたのに準決勝で韓国に敗れて決勝に進めないこと)だってありえたのだからこの点では断じて不公平ではない。
始めに呈示されたルール・システムのもとで全力を尽くし、運に助けられた部分もあったとはいえ各段階で要求された勝利条件を達成して優勝を手にした。それだけの話であり、ルールやシステムについて韓国に引け目を感じる理由など全くない。
これは筋論の問題である。WBCの権威そのものを否定しかねない韓国側の無礼な申し出に対して日本が見せるべきは「勝者の余裕」などという見当違いな太っ腹さではなく、WBCの権威を守るという「勝者の責務」である。
(了)
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・WBC世界野球について
《リンク先》
・「イチロー発言でWBC一気白熱…韓国“挑発的だ”」
『ZAKZAK』
・「【WBC】イチローにぶつけた裴英洙が「烈士」扱い?」
・「【WBC】KBO総裁、10月以降に韓日戦を希望」
『朝鮮日報』
・「勝つべきチームは僕ら イチロー=訂正」
『sportsnavi.com』
・名塚元哉「今後、30年は負け犬の遠吠えが続くのかね?」
『あんた何様?日記』
《トラックバック送信先》
・「再戦!?」(注:トラックバックでは「立場の違いで思うことは違う」となっていますが、タイトルを変えられたようです)
『雑感を書く』